2022年7月1日

~ RFIDソリューションサービス(スピーマ)~

FeRAM 搭載のRFIDタグの提供を開始!

大王製紙グループのダイオーエンジニアリング株式会社(住所:愛媛県四国中央市)は、RFID(*1)ソリューションサービス「SpeeMa(スピーマ)」において、富士通セミコンダクターメモリソリューション株式会社(住所:神奈川県横浜市港北区)が製造するFeRAM(*2)を搭載したRFIDタグの提供を開始しました。

(*1 RFID とはRadio Frequency IDentification の略で、離れた場所からタグに内蔵されたICチップの情報を複数同時に読み取る技術)
*2 FeRAM とはFerroelectric Random Access Memory の略で、一般的なRFIDタグに搭載されているEEPROMと同じ不揮発性メモリですが、高速書込み、高書換え回数、低消費電力、高放射線耐性の点で優位性があります)


【製品例】

  1. 発売の狙い
  2. RFIDの導入は物流・小売り業界を中心に進んできましたが、近年医療・医薬品業界でも広がりを見せています。FeRAM の高速書込み、高書換え回数、低消費電力という特徴はいずれの業界でも大きな訴求点になり得ますが、もう一つの特徴である高放射線耐性が特に医療・医薬品業界で活用できます。

    具体的には、医療器具、装置の構成部品などに滅菌処理を施す際、ガス滅菌や、ガンマ線・電子線を照射する放射線滅菌が行われますが、一般的なRFIDタグに搭載されているEEPROM は放射線によりメモリが影響を受けてしまいます。そのため滅菌対象物にRFID タグを取り付けたまま滅菌することができませんでした。

    一方、FeRAM は放射線による影響を受けにくいため、RFID タグを取り付けたまま滅菌することができ、これまで取り付けが難しかった物品のRFID での管理が可能になります。

    医療・医薬品業界では既に滅菌の必要のない物品にRFID タグを取り付け、在庫管理、数量チェック等に活用されていますが、滅菌が必要な物品や、滅菌して繰り返し使用する器具等もRFID タグによる管理が可能となり、更なる効率化に貢献できます。


    【FeRAM とEEPROM との特徴比較】

    FeRAM EEPROM
    メモリタイプ 不揮発性 不揮発性
    書換え方法 重ね書き 消去+書込み
    書換え時間 150ns(*3)v 5ms
    書換え回数 10兆回(*4) 100万回
    消費電力
    放射線耐性

    (*3 ナノセカンド 100万分の1秒)

    (*4 最大10兆回。製品により違いがあります)

  3. FeRAM×当社の強み
    1. 国内一貫生産
    2. 当社は愛媛県四国中央市の自社工場でアンテナにICチップを搭載する実装から、ラベル・タグに加工するコンバーティング、ICチップにデータを書き込むエンコードまでを一貫して行うため、国内一貫生産による安定供給、短納期対応が可能です。

    3. お客様のニーズに応じたカスタム対応
    4. 当社ではアンテナ設計を自社で行っているため、お客様のご要望に応じたサイズ、性能のRFID タグ開発が可能です。さらにラベルに使用する素材も数多くの候補から選択して頂くことが可能です。

    一般的なICチップには無い特徴を持つFeRAM と、当社の強みを掛け合わせ、従来では 導入が難しかった環境にもRFID タグによる効率化を広げていきます。

【本リリースに関するお問い合わせ先】

ダイオーエンジニアリング株式会社 営業部 小池・松本

TEL:03-6264-8111   ホームページ:https://rfid.daio-eng.co.jp